料理ネタ


2008年3月

3日分まとめて更新!

3月1日(土)
・日本酒
・ごはん
・あさりの味噌汁
・牛肉と野菜の甘辛煮
・刺身少々
・漬け物3種

仕事が非常に立て込んでしまい、にっちもさっちもいかなくなったので、ゆういちろうを実家にあずけに岡山に行き、そのまま泊まった。母の作ったごはんはおいしいなあ。自分で作るのとは全然違うなあ。ゆういちろう、おじいちゃん、おばあちゃん、大きいおじいさんにかわいがってもらってください。


3月2日(日)
・赤ワイン
・スパゲティ・カルボナーラ
・ミネストローネ
・スモークサーモン、ベビーリーフ、マッシュルームのサラダ

岡山より私だけ帰宅。気分転換に食事を作って夫と食べた。その後、原稿進まず、ふて寝した。


3月3日(月)
・社食メニュー(煮込みうどんセット)

初めて夕食を社員食堂でとった。それくらい今日中になんとかしたかった2月末締め切りの自己組織化ハンドブックのコラム原稿。なんと、じゃーん、深夜にようやく仕上がりました。あんなに苦しんだ原稿だったのに、読み返してみると、何ともなくさらりと書いた感が大の文章になっていた。文章と私の頭、どっちかがまともで、どっちかがおかしいのかな、意味飽和してよく分からない。明日すっきりした頭でもう一度ちゃんと読み返してから提出しよう。
3月4日(火)

・ぶっかけ温うどん
・残りものミネストローネ(おもに私)
・ねぎのチーズ焼き、キムチ添え(おもに私)

なんとか無事にコラム原稿を提出した。「さあ、次はいよいよ今週末に福岡である国際ワークショップに向けて口頭発表資料を作るぞ!」と意気込んでいたのに、出鼻をくじかれた。夫が食中毒のような症状で苦しみ、看病の必要が出たからだ。病院で診てもらったところ急性胃腸炎と診断されたそうだ。私は、前日のすき焼き食べ放題の飲み会で出た肉か野菜かが原因じゃないかと思っている。帰宅した夫からたまねぎの腐ったような悪臭がすでに出ており、普通じゃなかったのだ。彼は明日から仙台出張の予定だったが、ドクターストップがかかり、家で安静にしていることになった。

子どもを実家にあずけているあいだに、時間を気にせず研究所にこもり、たまった仕事を一気に片付けようという下心を持っていたが、まさかもうひとり家で待っている人間が出ようとは。深刻な病気ではなさそうだから、このようにぼやいていられるのだと、物事のいい面を見るようにしよう。最近傍から見ても無理しすぎている感じだったので、病気になってちゃんと休めてよかったね。お願いだから入院するほど重篤化しないでね。

夕食は消化のいいおろしうどんを作った。
3月5日(水)

・ぶっかけ温うどん
・残りものミネストローネ(ほんの少々)
・キムチ
・温泉卵入り納豆

看病すると病人と同化してしまう癖が出た。出社したはいいが、私まで頭痛、腹痛、軽い吐き気、頻繁なトイレと体調不良の一日だった。いっときはもう帰宅して寝ようかと思ったが、そうなると明日の出発日に大変苦しい思いをするのが容易に予想され、なんとかふんばった。夕方から調子は上向きになったのが幸いだった。スライドだけは完成させた。

DVDは便利だ。帰宅後はゆういちろうのことが思い出され、『ひまわり』でも有名なヴィットリオ・デ・シーカ監督の『自転車泥棒』のラストシーンだけ2回繰り返し見て、インスタント号泣した。誠実で愚鈍な父と賢くて優しい6歳の息子の話だ。ものすごく逆説的で受け取り方によっては傲慢な意見に感じる方がいるかもしれないが、私はこの映画の父子の姿を不幸と思えることができず、どちらかというとうらやましく感じてしまう。少なくとも私は、父と同じ問題を共有し、同じことで涙を流した体験がない。そうならないよう父が私たちの知らないところで努力してくれたからだと思う。だから私はそのことを別段不幸だと思ってはいない。ないものねだりの癖が出たと思うことにしている。

でも一方で、ゆういちろうとの間にできるだけ濃密な親子関係を築きたいと思っている。本人は疎ましがるかもしれないが。

奈良のマスコットキャラクターになぜか惹かれてしまっている。行く末がどうも気になってしょうがない。Yahooの意識調査では残念ながら劣勢だ。かわいいだけがキャラクターではないと思うのだけど。私は「このままでいい」に1票入れた。でもなんでここまで肩入れしてしまうのか自分でもよく分からない。
3月6日(木)

・ビストロメニュー

学会発表のため単身福岡にやってきた。繁華街・天神に近いホテルをとった。天神駅からホテルに行く途中道に迷ってしまい(なんでこんなに丁寧な地図なのに迷うのだろう)、迷ったついでに結局おいしい匂いの誘惑に負けてしまい、繁華街はずれのビストロでかさばるキャリーバッグを持ち込んで食事した。食欲が戻ってきたのはよいことだ!

でも思ったよりずっと味が濃かった。たとえば穴子のパイ包み焼きを頼んだのだが、下に濃厚ミートソースが敷いてあって驚いた。私にはトゥーマッチだ。からだが本調子じゃないので余計に濃く感じたのだったらいいけど、年齢的に脂っこいものを受け付けないからだになってきたのだったらさびしいな。

ひとりで泊付出張するのに、今がとても中途半端な年齢だ。味覚的には一番求めているのに単身で寿司屋や割烹に入る勇気ももてず、洋風居酒屋には平気で入れるようになったが胃にもたれ、地元の人たちがにぎやかに気軽に楽しんでいる店に入ると疎外感いっぱいで後悔し、どこにでもあるチェーン店に入るのは芸がないと自分にダメ出しし、ホテルの部屋でもそもそ食べるのはわびしすぎて涙が出る塩梅だ。

こんなに執拗にぐだぐだ書くぐらいだったら、安くて親しみやすくておいしい店を地元の友達に紹介してもらえばいいではないかと自分でも思うのだけど、独りでそこまでがんばるのもめんどくさいときがあり、だいたい出張先に毎回必ず友達がいるわけではない。

きっと、すっきりさっぱり生きれないという、選択肢が多いゆえの贅沢な悩みだ。海外出張のほうがむしろ割り切れるような気がする。食べられるだけでもありがたく思え、バーカ。

閑話休題。ホテルに着いて、なんとか口頭発表用の原稿(カンニングペーパー)も書き上げたので、とりあえずお風呂に入って寝よう。明日午前中に読む練習だ。

■追記
研究所のメールサーバがおちているのか、5日の午後から仕事で使っているメールが読めない。重要なメールが来ていないといいのだけど。
3月7日(金)

・懇親会メニュー

発表は無事に静かに終わった。一般聴衆の方から何も質問が出ず、主催者の方が代わりに質問してくださった。発表として成功したのかどうかよく分からない。でも最初のセッションの2番目の発表だったので、その後とても開放感を得ることができた。学会の懇親会を楽しめるかどうかは、発表が終わっているかどうかにかかっていると思う。懇親会で使われた店も名前に「ビストロ〜」が付いていたが、昨日の店ほど味付けが濃くなくて助かった。

私の発表セッションは、ひさびさに会った友人研究者が司会をつとめてくれて(&質問もしてくれて)、気持ち的に楽だった。彼女は妊婦でもあり、妊婦好きの私は何度もお腹をさすらせてもらった。もう臨月かと思ったら、それは2ヶ月先のことだった。予定日は5月だそうだ。5月生まれの女の子はかわいくて性格のよい子が多いそうよ(自分で言うな)。楽しみだねぇ!
4日分まとめて更新!

3月8日(土)
・ごはん
・白菜と豆腐の味噌汁
・焼き魚と煮魚(そい)
・茹でキャベツともやし、青じそドレッシング
・赤ピーマンの浅漬け、白キムチ風味
・隣のおばちゃんの大根の漬け物
・食後:ホットケーキ

国際ワークショップ終了後、博多から岡山の実家に寄った。野菜と魚をあっさりと食べたいと言ったら、父の釣った「そい」という、真っ黒な皮をした白身の魚を出してくれた。瀬戸内でとれる魚だそうだ。私は初めてだ。見た目はグロテスクだけど、味はおいしかった。隣のおばちゃんの作った漬け物もおいしかったし、通販で取り寄せた白キムチの素を利用した簡単浅漬けも箸が進んだ。昼間母とゆういちろうはホットケーキを一緒に作り、「お父さんとお母さんとゆういちろうの分」と言って小さいのを3枚食べずに残しておいてくれのを食後に食べた。

こういうのが食べたかった。ゆういちろうと風呂に入って10時には寝た。


3月9日(日)
・握り寿司
・なめこと豆腐の味噌汁
・茹でもやし
・蒸しかぼちゃ

昼間は弟家族といっしょに水島の「おもちゃ王国」という遊園地に行った。ゆういちろうと従姉妹の、るあちゃん(釣りの大好きな弟がルアーにちなんで名づけた)は二人ともふだん怖がりなのに、子ども用のジェットコースターはなぜか大丈夫でおおはしゃぎだった。2回も乗った。反面、観覧車はとてもつまらなそうに乗っていて、こんなにぶすっとした顔で観覧車乗っている子どもは見たことがないと可笑しかった。

私は最初楽しかったが、だんだんケチの本性が出てきて、昼食を食べたら帰りたくなった。財布は実家の両親持ちだったのだけど、ちょこちょこと小額のお金を払わないといけないのが、たとえ自分の財布が一切いたまなくもとてももったいない気分にかられ、遊園地にいるのに一銭も使いたくないという天邪鬼な気分になるのだった。そう感じ始めたら何をしてもだめである。もっと遊びたいという子どもたちを説き伏せ、帰ることにした。

この気分は何かに似ていると思った。しばし考える。そうだ、電車の切符を買う感覚に近い! 私は短い移動の路線乗り換えごとに100円、200円とられるのが無性に嫌なのだ。便利でお得なプリペイドカードを買ったらいいじゃないかと人は言うが、乗りたい鉄道会社が提携していなくて使えなかったり、カード残金が微妙に余ったりするのがもっと嫌なのだ(残金90円ぐらいのカードを捨てられず何枚も持っている)。一応CICAならぬICOCA(Suicaと同類)も持っているが、初めて使ったとき、いつもの自動改札の切符・定期口に入れてしまい、「スルッと関西」できなかった。周囲の冷たい視線に耐えながら、駅員さんを呼んだ。だからあまりよくは思っていない。

夕食は、帰りに寄ったスーパーで握り寿司を買って、かんたんに済ませた。


3月10日(月)
・温かい天ぷらおろしうどん

岡山から奈良に帰ってきた。夕食はうどん。生協の惣菜コーナーで買った天ぷらを添えた。ゆういちろうは完食した。しばらくいない間に急に暖かくなっていた。暖房の必要がないのはありがたい。


3月11日(火)
・スパークリングワイン
・ごはん
・野菜のミルクスープ
・たちうおとじゃがいものオーブン焼き
・プチトマト

冷蔵庫の残り野菜とたっぷり余った賞味期限切れ牛乳を使ったスープを作った。うまく言えないのだけど、どこかあまりおいしくなかった。野菜が古かったのだと思う。にんにく、ハーブ等で臭みを消し、鶏肉や生クリームを加えたらそこそこごまかせたと思うけど、ごまかしたくない気分だった。とにかくさっぱりいきたかった。

あと他には、クール宅急便で送られてきた父の釣ったたちうおを解凍して、オーブンで焼いた。これはむしろ魚のエキスをたっぷり吸ったじゃがいもが主役だ。ここ一週間、魚ばかり食べている。よほど夫の食中毒ぶりが、傍から見ていても、いやなものだったのだろう。肉の食べ放題の店には近寄らないようにしよう。食材の賞味期限なんかより、保存状況のほうがずっとシビアな問題だとつくづく思う。

仕事を早めに切り上げ、福岡土産の博多めんたいを渡しに、5時ごろ新居の建築現場に向かった。ここのところすっかりご無沙汰していたのをお詫びした。実家の父は家作りはとても大切なことだから、仕事を休んででも、大工さんたちへのもてなしは頻繁にすべきだと言うが、忙しくてなかなかそれもできなかった(言い訳だけどね)。なんと今日は奥村まことさんが電気屋さんと打ち合わせのため、現場に来ていたそうだ。
3月12日(水)

・ごはん
・昨日の残りのミルクスープ
・たちうおのソテー、スパイスバター風味
・温泉卵入り納豆
・キムチ
・プチトマト

残りもののスープは昨日よりおいしくなっていた。昨日はほとんど口をつけなかったゆういちろうも今日は全部飲んだ。野菜はくたくたになっており、給食に出たスープを思い出した。復活献立はもう一つある。昨日の魚のオーブン焼きもゆういちろうには不評で、2切れ余っていた。うちにあるスパイスを適当にミックスし、魚にまぶし、無塩バターで軽くソテーすると、あら不思議、こんがり焼けたところからおいしそうなたこ焼きソースの匂いが立ち上ってきた。ゆういちろうはこれもたくさん食べた。よかったよかった。

お客さんには絶対に出せないが、スパイス魚、納豆、キムチとくせのあるものばかりあわせてみた。意外とまとまっていた。花粉症に立ち向かうべく、免疫力アップをねらってのことだ。今年は強気に出るぜ。「おまえ」の好きなようにさせてなるものか。自己免疫機能の暴走を防ごうとするのだから、こういうのを真の意味で自分との闘いというのだろう。

友人宅がプラスワンリビングという雑誌に見開き2ページで紹介されていた! 自分にとって居心地のいい空間を真摯に作り上げていて、すごいなあと思った。いつか訪問させてもらえたらなあ。遊びに行かせて光線をここかしこからびしばし飛ばそうっと。
3月13日(木)

・フレンチディナー

庭の梅も咲き、通勤路では水仙や沈丁花が満開となり、周囲は春の香りに満たされている。うっとりする気分だ。私は花粉症に悩む人間であるが、この時期の花の香りは大好きだ。ところがこの前実家に帰ったとき、「?」と思ったことがある。よそゆきアレンジメントが置いてあって「この花はどうしたのか?」と聞いたら、お見舞いに持っていったところ病院からこの時期花粉症の方もいるから花は遠慮してほしいと言われ、持ち帰ったとのこと。初めから全面的に禁止するのではなく、置いてみて苦情が出たら処分するというふうにすればいいのに、病気の人間にこそ花は必要なのにと強く思うのだが、それは健康な人間の発想なのか。

7日締め切りの仕事が思うように進まず、鬱屈する。夕飯を作る気力なし。こういうダメ女モードのときによく行くレストランに行った。健康的でおいしい料理になぐさめられた。

奈良県知事が平城遷都キャラクターは撤回しないと昨日の定例会見のとき言明したそうだ。ひとまずよかった。制作者の籔内佐斗司さんの公式サイトでは、ここここにコメントが載ってあった。匿名の主からたくさんの罵詈雑言を浴びせられたようで、ご本人には心から同情する。ただ社会的側面はこの際おいておいて、なぜだか知らぬが私はあのキャラクターを見たときから心を奪われ、なぜこんなに惹かれているのか、誰かに精神分析してもらいたいと思っている今日この頃なのだ。
3月14日(金)

・日本酒
・きざみうどん
・あじのお造り
・温泉卵入り納豆
・茹でオクラ、しょうゆマヨネーズ添え
・キムチ

夫が1週間ぶりに帰宅した。日欧の研究者が缶詰にされ喧々諤々議論する会議に出席してきたのだった。国内出張とはいえ濃いい料理ばかりだったろうということで、今日は薄味のきざみうどんを中心にした献立にした。

7日締め切りの仕事を無理矢理ようやく終わらせ、本日締め切りの仕事をうちに持ち帰った。このいや〜な感じを分かっていただけるだろうか。スパッと晴れやかになりたいのに。あいにく外はどしゃぶりの雨、ジェームス・ブラウンの"It's A New Day"を聴きながら気持ちをアップし家路へと急いだ。JBありがとう、やさしい男だね。

忘れないうちにメモ。先日、従姉妹のRちゃんより、出産祝いのお返しとして内祝いが届いた。とてもおいしいクッキーだった。オーボンヴュータン(AU BON VIEUX TEMPS)というお店のもの。東京の尾山台では喫茶も楽しめるようだ。
3月15日(土)

・日本酒
・手巻き寿司
・なめこと豆腐の赤だし

チベット独立運動でたくさんの人々が殺されているというニュースを聞き、心が痛む。なぜそうなるかと思うと、悔しさでいっぱいになる。でも個人の楽しみも大切にしたい。週末であり、2週間ぶりに家族一同が揃った食卓を記念し、手巻き寿司にした。具は2種類ずつ組み合わせるのが好みだ。まぐろときゅうり、いくらと貝われ、いかと青じそ、アボガドときゅうりの組み合わせが個人的には大好きだ。本当においしかった。みんなで笑いながらお腹いっぱい食べた。新しい家のことも今のところ諸々うまくいっている。今日おもに打ち合わせをした電気屋さんのFさんもとても感じのいい方だった。うちだけのことを考えたら、なんて幸せなんだろうと思う。目下の悩みといえば花粉症くらいだ。感情を統合するのが大変だ。
2日分まとめて更新!

3月16日(日)
・居酒屋メニュー

東京1泊出張。アゴラ劇場で五反田団の『偉大なる生活の冒険』を観た(マチネ)。「人生の傍観者」たる前田司郎さんがほとんど出ずっぱりの舞台だった。ヒステリーをおこした女をなだめるラストシーンは私としてはまったく笑えないところだったのだけど、前田さんが何か言うたび、観客席からどっと笑いが出てびっくりした。

写真家の宮内勝さんと偶然いっしょになり、観劇後、喫茶店でしばしおしゃべりした。つい最近までブラジルにいらっしゃったとのこと。太田省吾さんの舞台を通じて知り合った宮内さんにはいろいろなところに連れていってもらった。故・中上健次さんの親友で、そのご縁で私も新宮で開かれた七回忌にお参りさせてもらえた。新宿のゴールデン街や、シンガポールのナイトスポットにも出入りできた。かつては宮内さんの言うことにムキになって反論するのがいつものパターンだったはずなのに、今回はいくつかの点で感想が一致した。

夕飯をとるべく、ホテルに近い青山近辺を一人でうろうろしていたら、これまた偶然大学院時代の同期の堀口裕美さんと会った。お互いの近況報告をしあい、やはりどこも就職難ということで意見の一致をみた。

夕飯は野菜中心の看板を出している店で食べた。あまりお皿の中身のことを覚えていない。隣に座っていたのが、年配の女性に若い男の子のカップルで、げげワケアリだと密かに聞き耳をたてていたら、会話の中で親子ということがわかり、これまたびっくりした。親子のくせに、なぜあんなに妖しい雰囲気をかもせるのか不思議でならない。


3月17日(月)
・カレーライス
・ベビーリーフとゆで卵のサラダ

東京2日目。六本木スーパーデラックスというところで、チェルフィッチュの『フリータイム』を観た(マチネ)。南波典子さんも観にいらしていた。昨日とはうってかわって、安心して舞台を眺めている自分がいた。これはきっと作者の岡田利規さんがプロフェッショナルな表現を目指しているからだ。プロは人をいったん安心させたうえで、その上で人の感情をコントロールするものだと思うから。逆にいえば、昨日は、素人芸に徹するんだという前田司郎さんの強いひねくれた気迫にアテラレタのだと思った。あのひねくりぶりはいったい何なんだろう、全く普通じゃない。

外で食べて帰るつもりだったけど、全然お腹がすかず、うちで食べることにした。夫に電話をすると、さいわい昨日の残りのカレーがあるというではないか。電車の乗り継ぎがとてもよくて、品川から3時間もかからずうちに到着した。
3月18日(火)

・赤ワイン
・カルボナーラスパゲティ
・ミネストローネ
・たらのスパイス焼き

ある仕事の締め切りに遅れること数日、ようやく仕上がって、少し気が抜けた。これで締め切りに遅れても、人様に直接多大に迷惑をかけることないタイプ(つまり基本的には自分が困るだけ)の仕事ばかりになった。ここは慌てず、丁寧に取り組もう。久しぶりにデータにどっぷり浸かれる。うれしい。今日は、夫が事前指定した献立をひとりで作った。いい気分転換になった。ミネストローネは油を一切使わず、水煮した。からだが求めている味になった。

私的には母の介護問題等諸事情が重なり、頭が発火している。非常に頭にきている。子どもだったらとっくにもう頭突きをしている。ところがである。夫は他にも多くの問題をかかえ、私以上に怒っているので、どちらかというと私はなだめ役になっている。最近の座右の銘は、ダライ・ラマ14世の次のことばである。

  怒っていると、しだいに食欲が失せてきます。
  夜も眠れなくなり、何度も寝返りを打ちながら、
  苦しい一晩を過ごすことになります。
  怒りが私たちに深く影響を与えているあいだ、
  敵はいつもと変わりなく、
  私たちが陥った状態に気づくこともなく、
  幸せなときを過ごしています。

一番の問題は敵の形がはっきりしないことだ。都合よく仮想敵を作っても仕方がなかろう。それこそ相手の思う壺だ。頭突きをしても薄ら笑いを浮かべいいようにはぐらかされるのだ。私たちはばかみたいだ。でも、何度でも新鮮に悔し泣きできる、ばかの凄みを見せてやる。
2日分まとめて更新!

3月19日(水)
・ごはん
・昨日の残りのミネストローネ
・豚キムチ炒め
・卵黄入り納豆
・きゅうりの漬け物

家にある材料でちゃっちゃっと作った。夫の帰りが遅くなるということで、ゆういちろうと二人で先に食べた。


3月20日(木)
・日本酒
・ごはん
・大根とわかめの味噌汁
・肉じゃが
・もずく
・かぶの漬け物

青年団の松田弘子さん(通称・マチコさん)より大阪公演のお知らせが届きました。21(金)・22(土)です。直前ですが、お近くの方は、どうぞお出かけください。

◇◆◇ あなざ事情団『三人姉妹』 ◇◆◇
(第14回女性芸術劇場参加公演)

 原作: アントン・チェーホフ
 構成・演出: わたなべなおこ(あなざーわーくす)
 出演: 倉品淳子(山の手事情社) 松田弘子(青年団)
 照明: 三浦あさ子
 当日制作: 鈴木智香子(青年団)


◎会場:
ドーンセンター(大阪府立女性総合センター)パフォーマンススペース
〒540-0008 大阪市中央区大手前1丁目3番49号
http://www.dawncenter.or.jp/top/index.jsp

◎日程:
3/21 19:30
3/22 14:00 18:00

◎料金:
【一般】予約2,500円・当日3,000円
【6歳〜中学生】1,500円(当日身分証明書要提示)
【5歳以下】無料
* この公演はお子様と一緒にご観劇いただけます

◎共催:  (財)大阪府男女共同参画推進財団

◎演劇体験ワークショップ開催
3/22(土)10:00〜12:00 ドーンセンターパフォーマンススペースにて。参加費1,500円
◎予約・問合せ
あなざーわーくす わたなべ(090-9244-7446 anaza7@hotmail.com)

【あなざ事情団とは?】
人と人とのコミュニケーションを軸にした演劇空間の創造を目指し観客参加型の「レクリエーション演劇」を独自に開発したわたなべなおこの演出のもと、日本の演劇界をリードする劇団、山の手事情社、青年団で活躍する倉品淳子、松田弘子が、これまでの観客参加型の舞台とは一線を画す日本でただ一つのまったく新しいスタイルの現代劇を繰り広げます。別々の劇団に所属し独自の方法論を持つもの同士が戦いの火花を散らしながら創りだす舞台、それぞれの所属劇団の舞台とは一味違う技と魅力を思う存分発揮する俳優の姿をご堪能ください。

【あなざ事情団の「三人姉妹」】
生まれ故郷のモスクワに帰りたいと願っているのに、三人姉妹はなぜモスクワに帰れない…いや、帰らないのか? この謎をテーマに、一辺150cmの小さな正方形、わずか二畳たらずの小さな囲み舞台の中で、マチコとジュンコ、二人の女優がチェーホフの代表作『三人姉妹』の名場面を、時に観客と見つめあい、言葉を交わし、共に舞台に立ちながら演じます。
また、その合間にはさまれる「休憩」シーンでは、現代日本人の目から見たロシア(およびロシア人)のイメージを素直に表現、日本人から見た≪ロシア的なるもの≫を新たな切り口で描いていきます。上演前には紙芝居や楽しいレクチャーも行うなど、演劇をトータルで楽しんでいただける趣向を凝らした楽しい公演です。小さなお子さまにも楽しんでご覧いただけます。 2004年の東京初演時には公演中から再演の要望を頂くなど大好評を博した、あなざ事情団の自信作です。

あなざ事情団ホームページ:http://www.letre.co.jp/%7Ehiroko/threesisters/
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私は前から家族旅行の予定が入っており、残念ながら行けないのだった。公演とは別の興味でドーンセンターにも行ってみたかったんだよなあ。橋下知事が「むだだから閉館すべし」と言っている公共施設にリストアップされていて、その動きに反対している方を間接的に知っているので。別の方によれば、音楽家のあいだでは便利で安く借りられる公共施設という位置づけで、音楽の演奏会にも結構使われている建物だそうだ。
3月25日(火)

・白ワイン
・あさりのスパゲティ
・昨日の残りのじゃがいものポタージュスープ
・マッシュルームとベビーリーフのサラダ

世の中が自分の思いどおりにならないことに苛立ち、いつしか内に向かい、負の感情を家族にぶつけてしまうということをお互いがやってしまった。週末、くすぶった気持ちのまましかし予定どおりに旅行に行った。海の見える旅館に泊まった。波間に映る満月の光や水平線から昇る太陽を眺めたり、鎮守の森を散歩することで何とか家族としてのまとまりを確認することができた。

5月に30代半ばを迎えるのだが、落ち着くどころか、どうも第二次思春期のど真ん中に入り込んでいるような気がしてならない。寺山修司の詩集『われに五月を』を読み返しては、物思いに耽っている。短歌や俳句にいちいちうなづき、そしてやはり「五月の詩 ・序詞・」は大好きだ。このきらきらとした詩は持病で何度も死にかけたときに書かれたものだ。私は二十歳の頃も確かにこの詩に感動したのだが、その頃感じたものとは違う、何か変な感覚を今は覚えている。今の私はその頃以上に死ぬのを大変恐れている。


五月の詩  ・序詞・

  きらめく季節に
  たれがあの帆を歌つたか
  つかのまの僕に
  過ぎてゆく時よ

 夏休みよ さようなら
 僕の少年よ さようなら
 ひとりの空ではひとつの季節だけが必要だったのだ 重たい本 すこし
 雲雀の血のにじんだそれらの歳月たち

 萌ゆる雑木は僕のなかにむせんだ
 僕は知る 風のひかりのなかで
 僕はもう花ばなを歌わないだろう
 僕はもう小鳥やランプを歌わないだろう
 春の水を祖国とよんで 旅立った友らのことを
 そうして僕が知らない僕の新しい血について
 僕は林で考えるだろう
 木苺よ 寮よ 傷をもたない僕の青春よ
 さようなら

  きらめく季節に
  たれがあの帆を歌つたか
  つかのまの僕に
  過ぎてゆく時よ

 二十才 僕は五月に誕生した
 僕は木の葉をふみ若い樹木たちをよんでみる
 いまこそ時 僕は僕の季節の入口で
 はにかみながら鳥たちへ
 手をあげてみる
 二十才 僕は五月に誕生した

3月26日(水)

・日本酒
・ごはん
・大根とわかめの味噌汁
・回鍋肉
・温泉卵入り納豆
・かぶの漬け物

味噌味が恋しくなり、薄めの味噌汁に濃いめの回鍋肉を合わせてみた。

いろいろと嫌なことが耳に入る。週末の旅行のことを思い出して帳消しにしようと努力した。「もののけ姫」を想起させる森を散歩していたとき、ゆういちろうは木に耳をあて、「木霊(こだま)たちが何かぎゃーぎゃー言ってる」と愉快な発言をした。あいにく私には何も聞こえなかった。ゆういちろうの耳にはきっとよいものが入ってくるのだろう。夫に頼んで、私のページの背景写真をそのとき撮った森の写真に変えてもらった。これからはこれを見て心を落ち着けるようにしよう。
3月27日(木)

・ごはん
・しじみの味噌汁
・まぐろのレアステーキ、しょうゆバターソース
・菜の花の辛し和え
・キャベツともやし炒め

春になった。生協で菜の花の束が目に入り、購入。さっと湯がいて薄味の辛し和えにした。キャベツもおいしい季節になってうれしい。いつものサラダ油、塩、胡椒の野菜炒めを作ろうとしたら、夫が「こういうところから世界を変えるんだ」とむちゃくちゃ大げさなことばで割って入り、私の苦手なソースを加えようとした。風味づけ程度にひとたらしするだけに留めてくれと懇願したかいあって、家族全員が満足するとてもいいバランスに仕上がった。ゆういちろうの食いつきが違った。野菜炒めに関してはかたくなに保守的すぎた。野菜炒めにソースもいける!

(誤解があってはならないので補足すると、私はソース焼きそばは好きだし、お好み焼きやたこ焼きにソースとマヨネーズをべったりつけて食べるのは大好きなのだが、その他の料理にソースをかけるのはソースが目立ちすぎてあまり好まなかったのだ。)

世界が変わるかどうかは知らないが、好みの味にばっちり決まるとスカッと気分がよい。
2日分まとめて更新!

3月28日(金)
・送別会メニュー

同僚がアフリカにフィールドワークにいっているあいだのピンチヒッターとして研究所にやってきたKさんがこの日最後の出勤日というので、送別会が開かれた。ゆういちろうも連れて参加した。同じくNさんも二人のお子さんを連れて参加(車に便乗させていただく、感謝)。子どもに優しいメンバーで諸々助かった。ゆういちろうは存分に楽しんだみたいで、帰宅後「楽しかったねぇ!」と言ったあとあっという間に寝た。

27日、平城遷都のマスコットキャラクターについて、奈良の寺院を中心とする「南都二六会」が再考を求める意見書を公式に提出したそうだ。キャラクターの額に「白毫(びゃくごう)」という仏を表す印がついているのが、仏様を侮辱するようなものでダメなんだそうだ。意見書を提出するのにこんなに時間がかかったということは、仏教界内部でもたくさん議論がおこなわれたからだろうと思う。ややこしすぎるぜよ、奈良。


3月29日(土)
・皿うどん(細麺)
・マッシュルームとしいたけと春雨の中華スープ
・ニラ餃子



朝から夫は休日出勤していった。朝食後、ゆういちろうと私は公園で、補助輪を外して自転車に乗る練習をした。先週初めて補助輪を外したときはむちゃくちゃびびっていたくせに、練習2日目の今日は、乗り始めさえ補助すれば、後は私が手を離しても、ひとりですいすい走れるようになった。子どものもの覚えはとても速い。

その後、家の新築現場にクッキーとお茶をもって向かい、そこで落ち合った現場監督のFさんに言われるまま電気使用申込書にサインと捺印をした。初めてお会いする職人さんが3人もいらしていて、現場がどんどん進んでいる感じが素人目にも分かった。

その後また別の公園に行った。たんぽぽがたくさん咲いていて、ゆういちろうは花を摘んでは私にくれるのだった。ベンチに並べて遊んだ。かわいらしいので写真にとった(上写真)。太陽をたくさん浴びてここちよく疲れた。

夕食は夫が作ってくれた。ありがたいことである。
3月30日(日)

・日本酒
・ごはん
・野菜コンソメスープ
・鯖の旨味干し焼き
・茶碗蒸し
・きんぴらごぼう



行きたかった演劇や展覧会があったのだが、このたびは都合がつかず断念した。あーあ。そのなかのひとつが、大阪・堺市が主催した北大路魯山人と岡本太郎展だ。とくに岡本太郎の陶芸作品を見たかった。自邸を開放した岡本太郎記念館の庭には動物様の鉢植えがあって、ものすごくいい感じだった。写真は去年現地で撮ったもの。ああいうふうに陶芸と園芸と芸術が絡み合うような庭が造れたら楽しいだろうなあと思う。

夕食はスープ以外は夫が作ってくれた。茶碗蒸しは和風プリンみたく具はごくごくわずかにして出汁入り卵のなめらかさや風味を味わうのが我が家のポイントだ。
3月31日(月)

・とんかつ弁当



東京日帰り出張。藤幡正樹先生の主催する描画過程研究会に出席した。知り合いの心理学者もたくさん登壇した研究会だった。異分野の人間がコミュニケーションするのはいちいち大変なんだけど、うまくいったらものすごい力を持つんだろうなと思う。藤幡先生のふとした話に触発され、今後の自分の分析のアイデアを思いついた。ラッキー。人の話は聞きに行くものである。

時間がおしたので、残念だけど途中退出した。新幹線のなかでとんかつ弁当を食べた。最初はすごくおいしく感じたのだが、途中から胸やけ胃もたれを感じてしまった。行きも帰りもほぼ満席状態だったので消耗した。ひじかけの使い方など微妙なところで疲れてしまうのだ。ま、先週末の夫の出張時の体験よりは何倍もましだろう。詳細はここに。地獄絵図である。

写真は今年初めて見たかたつむり。ゆういちろうが今朝車庫で見つけた。出発前のばたばただったので、急いで撮ったらピンボケだった。