料理ネタ


2005年10月

10月1日(土)

・居酒屋メニューいろいろ

息子を両親にあずけて京都衣笠の立命館大学で法と心理学に関する研究会に出かけた。
息子は昼間近場のデパートの屋上でたっぷり乗り物に乗ったそうだ。帰宅して夕食のとき、「もう疲れた。寝る。」といって7時には床についたとのこと。

研究会やその後の飲み会では毎回いつも刺激を受けているいるのだが、今日は、大学から飲み会の店にいく途中で、それに勝らずとも劣らない大発見があった。

Vesna!」という東欧・ロシア専門の輸入レアもの雑貨店がオープンしていたのだ。USSRやロシア好きの方々はご存知だと思うが、当地の国民的キャラクター、チェブラーシカの関連グッズもたくさん売られていた。

私は思わず、チェブラーシカのぬいぐるみと絵本とポスターを大人買いしてしまった。アニメーション映画のDVDは持っているが、キャラクターグッズは持っていなかったのだ。久々に物欲が爆裂してしまった。
ぬいぐるみは押すと、あたたかかくて切ないロシア特有のメロディーにのった、チェブラーシカの歌声が聞こえるよ。

上記HPでもオンラインショッピングできるものもあるが、写真と現物は全然かわいさが違うので(大量生産といいながら、どこか1点ものの雰囲気がただよう。さすがロシア)、チェブラーシカファンは京都に行く機会があったら現場にいって確かめてから買い物することをお勧めする。
というか、さ来週に立命館大学で学会があるので、私はもう一度ゆっくり店内を見ようと思う。

チェブラーシカをご存知ない方には何のことだかさっぱり分からない文章になってすいません。絵本から紹介文を抜粋します。

チェブラーシカ:アフリカからやってきた、学問上正体不明の不思議な動物。自分でも自分が何物なのかはわかっていませんが、誰かの役に立ちたいと前向きに考えています。好奇心が旺盛で、頑張り屋さんではあるけれど、少々飽きっぽいところがたまにキズ。やさしくて思いやりもあり、上目使いにお願いする様がとてもキュート。すぐに誰からも愛される存在になります。(『チェブラーシカ』・2001・プチグラパブリッシング より)


チェブちゃん。。。我が家ではこう呼ばれています。
10月2日(日)

・冷天おろしうどん
・納豆
・プチトマト
・梅干

夫がドイツから帰国した。旧東ドイツ地区の片田舎で学会が開かれたため、その学会は町をあげての大イベントになったそうだ。日本人自体もめずらしいうえに、ロボットも見られるとあって、プレスの取材もたくさん来たそう。

我が家はちょっとした東欧ブームになった。以下、夫からの伝聞。

フランクフルトから列車でようやく町に着いてさっそく食事でも、と思ったら、6時ぐらいに店が次々と閉まり始める。閉店法(土日祝日は6時以降店を開けていてはだめという法律)のせいだということに、後になって知る。

ホテルの廊下の電気は真っ暗。通るときだけ、自分で点けてね、ということらしい。省エネにはうるさいほうの日本人だと自分では思っていたが、そこまでけちらなくても、と正直思ってしまった。

物価はとても安い。西と比較して半額とまでいかなくても、それくらい格差がある。
じゃがいも料理やビールは、さすがにとってもおいしい。夜、外食しても普通においしく食べて1000円ちょっと。うわー、贅沢したと思っても3000円もかからない。

町の店で買い物するとき、レジの店員のやる気のなさにカルチャーショックを受ける。レジ打ちのテンポが遅い。人差し指でひとけたひとけた商品の値札を確かめながらゆっくりと打つ。途中、店の同僚と客そっちのけで、コーヒータイムについておしゃべりを始める。そりゃ、経済衰退するよと思う。
日本にいる妻(=私)は実はとってもてきぱきした人だということが分かる。

ドイツでもちょっとした日本ブーム。
日本経済のことは恒常的に大きく報じられていた。新聞に、Kaneboの文字も大きく印刷されていた。

国内線の飛行機のなかで、ドイツ人が村上春樹を熱心に読んでいた。

宿泊したホテルの1階は、おもに国外の作品を扱うマンガ屋。日本マンガは、丁寧に左開きにコマをふり直して、きっちり翻訳されているという手間のかけよう。

ヒットチャートの上位に、『Tokyo・Hotel』という曲がずっとランクインしていた。プロモーションの映像では、東京の町を侍が刀を振り回していた。

テレビドラマでは、だめだめな営業マンが、クビを言い渡される直前に、寿司を出されるという一こま。
「俺、生魚だめなんだよね。テリヤキのほうがまだまし」
「生魚食べられないようじゃ、いい営業成績取れないよ。まずは、食べてごらんよ」
「うえ、まず」
「すまんが、君はクビになってしまったんだよ」
「そんな大事なこと、生魚食べる前に行ってくれよ」

たかだか3、40年ほど前、私たちの親の世代が今の私たちぐらいの年齢で渡欧したときには、食堂のオヤジから「日本人に食わせる飯はない」と店内にも入れてもらえず、あからさまな差別を受けることも頻繁に起こっていたのに。この変わりようといったら。
「円」は本当に強くなったのだ。
10月3日(月)

・白ワイン
・ごはん
・なめこと豆腐の味噌汁
・豚のしょうが焼き、ねぎの塩焼き添え
・千切りキャベツ
・プチトマト
・もずく
・梅干

昨日父母帰宅。ひさびさにまともに炊事した。ちょっと新鮮な気分で、肉を焼いた。
母がいてくれたころは、私のウエストのくびれが存在しなくなったことを嘆き、ご飯のお代わりは禁止されていた(息子は奨励、うらやましいぞ)。そのリバウンドで、今日はもりもり食べてしまった。季節的にもご飯のおいしい時期だ。

食卓では東欧時間のことが話題にのぼる。東欧人が東京や大阪など大都市にやってきて、人々のせかせかした感じを体験すると、何もそこまで急がなくてもと「ちょっとした狂人集団」に見えるんだろうな、と思う。ラテン系のスローライフののりともまた違った、とろーい時間の流れ方。

私の所属している研究所(ATRという会社は6つの研究所の複合体なのさ)にはチェコ出身の研究者が4人いる。東欧人の占める比率は高いほうだ。
そういえばそのなかのヘッド的存在の研究者は早朝から出社し、決まった徘徊ルートをいつものっしりのっしり歩いている。すれ違うとウィンクしてくれることもある。それ以外は鼻歌を歌ったり、おしゃべりしたりしている(ようにしか見えない)。たまにパソコンのモニターを集中して見ている。

夏場は共存するのが難しくなる。その人は、ジャケット、ネクタイを着用した日本男性でも寒いと感じるときに、さらにエアコンの温度を下げるよう要求するのだ。本人はTシャツに単パンという軽装だから、驚きだ。寒い国に帰れと言うと国際問題に発展するので、ぎりぎりの折衝が図られる。

ちなみに昨日も今日も夫は、私には十分涼しいのにも関わらず、暑い暑いといってエアコンをがんがんに効かせようとした。そりゃ、この時期既に最低気温が氷点下まで下がる国から帰ってきたのだから、相対的には暑いだろうけど。ちょっとした言い合いになってしまった。
2日分まとめて更新

10月4日(火)
・鶏鍋うどん

10月5日(水)
・宅配ピザ&スパゲティ

いやあ、参った。突如風邪で撃沈してしまった。

本日、10月6日午後1時ころ、ようやくこの日記を書くところまで復活した。

火曜のお昼前、急に発熱、頭痛、悪寒、関節の痛みが同時にきて、夕方我慢ができなくなり布団に直行。それ以降、うーん、うーんとうなっていたのだ。お腹も下してしまった。風邪のひき方としては、非常に子どもっぽい部類に入ると思う。

日曜あたりから腰が痛かったのだが、今にして思えば、おそらくそれが前兆だったのだろう。でも、当時はまったくそれに気付かなかった。

今回は、のどの痛みや鼻水は一切なし。関節痛が特徴だ。変なウイルスが流行っているのかもしれない。みなさんも注意されたし。

もう、いきなりだもん、参ったよ。
10月6日(木)

・キムチ鍋

この3日間というもの、家事全般の采配をほとんど夫が揮ってくれた。風邪冥利につきる。

まだ頭の芯がちょっと痛いが、これもひさびさにお風呂に入ったことで、大分和らぎつつある。明日は出社できそうだ。よかった。

病気の回復期のお風呂は最高に気持ちいい。なんといっても大量の汗をかいて頭が痒かったのが(汚い話題ですいません)、洗い清められる。それに体が芯から温まる。頭痛も冷えから来ていたのかと思うくらい、気にならなくなってきた。

このままだと病み上がりハイになって余計なことをしそうなので、おとなしくテレビドラマ「赤い運命」のリメイク版でも見ようと思う。何もしないでごろごろしていられるのも、今日ぐらいまでだろうし。
10月7日(金)

・チキンカレー
・ゆで卵
・プチトマト

ハウスの「こくまろ」と「ジャワカレー」をミックスさせたぐらいで、あとはもう何にも手をかけていないカレーだったが、なんと言うか疲れたときに効くバランスに仕上がった。素直に身を投げかける感じ。

明日東京の文京区で高遠菜穂子さんの講演会があるそうだ。高遠さん自身によるお知らせメールが、研究者仲間のMLからうちにまで流れてきた。坂本龍一さんのメールが転送に転送を重ねて届いたときにも思ったが、実際に会ったこともないテレビの向こう側の人々とこんなにも簡単に「つながる」なんてちょっと不思議な感じがする。チェーンレターと同じ構造だろうが、もっと直接的なつながり方。

高遠さんのメールも転送転載歓迎とのことなので、ミーハー気分も手伝って、少し長いが、ここにも記載することにする。(ただし、イラクに対してアメリカがやっていることに関する私の関心度合いは決してミーハーではない。)

--------------以下、転載----------------------

高遠より、お知らせです。

ご無沙汰しておりますが、みなさまお元気でお過ごしでしょう
か?9月30日にヨルダンより帰国いたしました。みなさまに
浄財賜りました「イラク命の水支援プロジェクト」の中間報告
を来る8日に行うことになりました。直前のご連絡で大変申し
訳ございませんが、ぜひおでかけいただければと思います。ヨ
ルダン訪問したイラクホープネットワークのメンバーそれぞれ
が進めるプロジェクトの進捗状況もお伝えする予定です。井戸
、バグダッド、ボーイズのの新しい映像もぜひごらんください。

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■■■10月8日 イラク『命の水』支援緊急報告会のご案内■■■

   < http://www.iraq-hope.net/water/index.html

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  これから真夏を迎えようという今年の7月19日、浄水場が空爆され、
  首都・バグダッドは深刻な水不足に陥ってしまった。
  一般家庭にも病院にも、安定した清潔な水が供給されない状態。
  気温50度を越すというイラクの夏に水がない―――!

日本のメディアを通して、この事実はほとんど流されませんでした。
「水」は命の源です。しかし、現地の対応も非常に遅れていたのです。

私達「イラクホープネットワーク」では緊急に支援を立ち上げました。
それが「イラク『命の水』支援プロジェクト」です。
そして、多くの方のご協力と応援を頂き、井戸を汲み上げるポンプや
ペットボトルの飲料水を送ることができました。この事は少しだけ
日本のニュースで取り上げられたのですが、イラクの多くの人々へは
「日本からの支援で」と大きな声では伝えられません。
―――なぜかわかりますか?

先日、プロジェクトメンバーが今後の支援について再検討すべく
隣国・ヨルダンへ渡り、最新のイラクの様子も入手してきました。
メディアのフィルターのかからない状態で、改めて「今、起きていること」
に対して、自分がどう感じるか、
何をしたらいいかをゆっくり、しっかり考えていきませんか?

ぜひ、多数ご来場くださいませ!お待ちしております。

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報告者●高遠菜穂子(イラク支援ボランティア)・佐藤真紀(JIM-NET)
    ・相澤恭行(PEACE ON)・細井明美(RiverbendProject)

○日時/10月8日(土曜) 開場5時半 開演6時 終了8時半
○場所/文京区民センター・2階A会議室
     (都営三田線・大江戸線春日駅A2出口スグ)
○参加費/500円
○問合せ/< info-iho@iraq-hope.net
     080-3486-5416(10月3日〜)

「イラクホープネットワーク」とは、日本とイラクの人々が対話をし
繋がり合い、政府に左右されない信頼関係を築いていくためのネット
ワークです。 すでに様々な活動をしている人達や、少し興味はある
けれど何をしたらいいか分からない人達、それから様々な国の人達…
皆を広くゆるやかに繋げていきます。 どうぞ、ご参加ください。

【共催団体】
イラクホープネットワーク< http://www.iraq-hope.net/
JIM-NET(日本イラク医療支援ネット)http://www.jim-net.net/
PEACE ON < http://npopeaceon.org/
劣化ウラン廃絶キャンペーン < http://www.cadu-jp.org/

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━━━━━━━━━━━◆関連ブログ紹介◆━━━━━━━━
高遠 菜穂子 『イラク・ホープ・ダイアリー』
http://iraqhope.exblog.jp/

細井 明美 『日めくり』
http://blogs.dion.ne.jp/hope/

佐藤 真紀 『くろよん平和主義』
http://www.doblog.com/weblog/myblog/18736

相澤 恭行 『YATCHのイラクレポート』
http://www.doblog.com/weblog/myblog/18838

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 ※転送・転載歓迎致します。
10月8日(土)

・チキンカレーライス
・冷やっこ
・ゆで卵
・コーヒー
・チョコレートケーキ

今日も楽チンな夕食。肩の力が抜けに抜けている夕食。
ちなみに午後から夫は海外出張の埋め合わせの補講のため出講した。午後8時前に帰宅。

昨日、高遠さんのメールを転載したが、私は高遠さん自身の活動については「ジャッジ」できるだけの判断材料を持ち合わせていないので、すごい人だということ以外に言いたいことは余りない。が、高遠さんたちが昨年4月に人質になって解放されるまでの彼女に対するテレビを始めとするマスコミの報道姿勢に関しては言いたいことが山ほどある。

あれはひどくなかったか。

おそらくはとびきりかわいい笑顔の高遠さんの映像も入手していたにも関わらず、疲れ果てた醜い姿を中心に流していたとしか思えない。

それから自己責任論などのバッシング。映像と連動して、「にぶーい、頭の悪そうな、世間知らずの30過ぎ女」に仕立て上げていた。

マスコミの連中はひどいことをする人たちだと、あの時期極端な厭世的気分に陥ってしまった。なんだかんだいって「年寄りの冷や水」という諺が大好きな怠惰な庶民の気持ちをうまく利用して、世論の流れを操作するんだもの。

入ってくる情報すべてが、目の毒、耳の毒に映ってしまった。

どれくらいワイドショウ的話題を忌み嫌って避けていたかというと、今年の3月になるまでマツケンサンバの存在を全く知らなかったぐらいの避け様だった。日本にいながらである(この事実はいいお笑い草になってしまった)。紅白を見ながら新年の祝いの準備をする気分にはならなかった。全く朗らかには暮らせなかった。

だから、「高遠菜穂子」ということばを見ると、大げさな言い方をすれば「私の青春一年分を返して」と言いたくなるぐらい(←もちろんこの言い方は大げさすぎだが)、マスコミに対しては個人的な恨み節がつい出てきてしまう。

今、ちょっと安心してテレビを見られるようになった。それはいいことが報道されるからというよりは、戦場の様子を伝えなくなったからだということのほうが大きいと思う。思い切りマスコミの報道姿勢に自分の気分をコントロールされているのだ。

もっとふらふらせずにいたいといつも思う。

もちろん個人の生活のうえではいいこともたくさんあった「昨年度」だった。植物は信頼できると思った。

昨年度のまとめ、これにて終了。
今年度はもう終盤戦に入ってるんだぞ。
2日分まとめて更新!!

10月9日(日)
・日本酒
・金谷の牛刺し
・金谷の寿き焼き
・アイスワイン

10月10日(月)
・日本酒
・ごはん
・たまねぎとワカメの味噌汁
・西澤のコロッケ
・なすの味噌田楽
・納豆
・プチトマト

いやあ、楽しかった!!!

この前の連休に逃した、伊賀上野1泊2日のリフレッシュ旅行に行ってきた。

メインイベントは、金谷ですきやきを食べること。
当地は自宅から車で1時間ほどのところにあるので、移動疲れがほとんどない。抜群のコンディションで食事時間を迎えることができる。これは、奈良に住んでよかったとつくづく思うことのひとつである。

自分たち自身の後学のため、時系列に沿って活動を記録しておく。

■9日(日)
10時半前:
 車にのって自宅を出発。

11時半過ぎ:
 伊賀上野の「ストーク」という老舗の洋食屋さんの2階でランチ。私は2回目。夫と息子は初めての店だった。
 ハヤシライスの余りのおいしさに膝を何度も打つ。今まで食べたハヤシライスのなかでここのが一番好きだ。ランチセット1280円也。
 神楽坂の田原屋をほうふつとさせるアンティークな店内。地元の人たちにとって正統派ファミレス。限りなく普段着に近い街着で親子孫3代が「たまには外で洋食もいいよね」と楽しそうに食事をしている席のとなりで、私たちもにこにことしていた。息子は端正なオムライスをほとんど平らげた。

13時頃:
 三重県津市に寄り道する。ここでの活動についてはいずれ時期を見て公開する予定。

17時頃:
 伊賀上野に帰還。ホテルの部屋でしばしごろごろ。

17時半:
 金谷に向かってホテルを出発。途中にある、ヴァインケラー・ハシモトという酒屋で、食後に愉しむために、カナダ産アイスワイン(赤)とブルーチーズを購入。このお店はいつ行っても発見があり、素晴らしい。客を楽しませるぞという空気に満ち満ちていて、そのくせ全然押し付けがましくない。1000円代のお酒の品そろえも抜群。各商品には、それぞれちゃんと愛されていることが分かる「紹介文」がついていて、読むのも楽しい。

18時15分:
 金谷到着。幸せのあまり、みんなで黙々と食事している瞬間を、誰しも体験したことがあると思う。それと同じ理由で、このお店の、とくに味のことについては寡黙になってしまう。時間が止まってほしいと思う、おいしさ。
 何度いっても全く覚えていてくれない、常連という概念のないお店。仲居さんの、どんな客に対しても等しい接客態度、さっぱりした客あしらいは私は大好き。

21時前:
 ホテル到着。アイスワインをちびちび飲みながら、テレビ「行列のできる法律相談所スペシャル」を見る。チーズはお腹に入らず、持ち帰りに。

■10日(月)
10時半:
 ホテル出発。伊賀焼きの店「土味」でお買い物。新しく青磁の作品に挑戦されていたので、物欲を抑えられなかった。ここは谷本洋ファンにはたまらない店。

11時半:
 長谷陶園に向かって出発。土鍋などで最近急激に全国的に有名になった窯元。初めて訪れた。よさそうなものはたくさんあったが、物欲は刺激されず。

13時ごろ:
 ストークで再びランチ。息子にハヤシライスを食べさせたかったし、私はカレーライスも食べてみたくなったから。夫は食欲を全開させ、ハンバーグサンドとビーフシチューを注文。また来よう。

14時過ぎ:
 今晩の夕食の材料として西澤のコロッケを購入。地元の中高生が放課後立ち寄る、地方都市によくある定番の店。ただし、名古屋から買い付けにわざわざやってくるファンもいるほど、一度食べたら病みつきになるコロッケだ。

まとめ。伊賀上野は奥深い町だ。楽しゅうございました。
10月11日(火)

・日本酒
・まぐろの漬け丼
・豆腐となめこの味噌汁
・キャベツとたまねぎの蒸しサラダ
・納豆
・コーヒー

キャベツとたまねぎの蒸しサラダは、土井善晴さんのレシピ。もともとはしょうが焼きの付け合せとして紹介されていたが、ちょっと濃い目のメインの箸休めにとても合う。作り方はとっても簡単で、キャベツ1/4個(適当に切る)とたまねぎ1個(縦1センチ幅に切る)を厚手の鍋に入れ、水カップ1/3とオリーブオイル少々をまわしかけ、蓋をして強火にかける。沸騰したら火を弱めて、蓋をしたまま1、2分で出来上がり。塩を振って召し上がれ。
千切りにするよりずっと楽だし、健康的な自然な甘みが楽しめる。玉ねぎも、この調理法にすると息子は特に好きみたい。

土曜に息子の前髪を切ったのだが、今日の保育園の連絡帳には、意外なエピソードが書かれていた。私たち親には決して見せない彼の側面を知った。

連絡帳のメッセージから、一部抜粋。

「(前略)そうそう、「前髪チョキチョキしたの?」と聞くと、ニヤッと笑って「いやん」と答えたゆういちろうくん。「何、てれてんの(笑)」とおかしくなり、「ゆうちゃん、カッコイイ!」とからかうと、「やめて」「カッコイイのは、○○○」ですって。そんな、けんそんしなくてもぉ!」

○○○とは、同じクラスの男の子の名前。確かにかっこいい。今朝も、積み木を高ーく積んで、「これ、○○○が積んだんやで」と誇らしげに私にもアピールしていた。

まだ3歳にもならないのに、もうすでに複雑で繊細な男心(?)が芽生えている。自分が世の中で一番かっこいいと思っていると思っていただけに、親としてはドキッとするエピソードだ。ちっちゃいと思って侮ってはいけないようだ。どうしよう、、「自分のことを最高にかっこいいと思っているのは自分の親ぐらいだよ」と2歳児に見透かされているかもしれない。
10月12日(水)

・白ワイン
・魚介のブイヤベーススパゲティ
・キャベツとライスの温サラダ、ハーブバター風味
・ゴルゴンゾーラチーズ、はちみつ&りんご添え
・コーヒー

昨日残ってしまったキャベツのサラダとご飯、伊賀上野から持って帰ったチーズをどうにかしようと考えた末に、ちょっと気取ったゴージャス系の献立にしてみた。濃厚な白ワインと合わせたのがポイントである。

夫からも「どうした、何かあったのか?」と聞かれた。なぜかというとね、これから深夜にかけて仕事をしないとだめなのね(間に合わんのよ)、、それでせめて食事だけでも気分を盛り立てたかったのよ。

おっしゃ、がんばるぞ。
10月13日(木)

・白ワイン
・鶏の水炊き
・コーヒー
・エクレア

夫が30分で作ってくれた。
お互いにいま、余裕がない状態だと思うので、どうにかそれを脱したい。寛容であらねば。

私はひとりでいるのはいやなくせに、それほど家庭に安らぎを求めていないのだろう。したがって相手に安らぎを与えようと努力することもないのだろう。

もう寝よう。考えるのはやめる。おやすみなさい。

そうそう、旧東ドイツの町イルメナウの写真がアップされていた。時が止まっているようだ。
10月14日(金)

・白ワイン
・ごはん
・鮭のクリームシチュー
・プチトマトとブロッコリーのサラダ
・コーヒー
・みかん

今日は息子の遠足の日。夫が早起きしてお弁当を作った(私は寝坊。途中参加。ごめんなさい)。おにぎりを3種類も用意するなど、こだわりのお弁当だ。

「お弁当あるよ」といって息子を起こしたら、「どこ?」といって飛び起きた。いつもは、しばらくごねないと起きないのに、よほどうれしかったのだろう。朝ごはんにお弁当を食べるといってだだをこねた。無理やりだっこして保育園に連れて行った。それくらい、お弁当好き。

仕事面ではどたばたしながらも、懸案事項を2つ片付けた。それはそれで気分よし。

明日から2日間学会に出かける。その準備がまだ終わらない。今日はもう眠いので、明日早起きするか。。

たっぷりシチューを作った。ハウスの固形ルーを使うなど、かなり手抜き度合いが高いが、忙しいときはそうして乗り切るしかない。明日はそれで間に合わせてもらおうっと。
10月15日(土)

・懇親会メニュー

法と心理学に関する学会に出席。

懇親会では、転形劇場のファンだったという法学の先生と意気投合し、さらに法学系の学生(といっても年上)の方と3人でバーに流れた。濃密な会話。どこの業界も大変だけど、がんばっている人はちゃんとがんばっているのだ。すがすがしい気持ちになる。

午前様に帰宅し、明日のワークショップの司会のため、パワーポイント4枚作成。今日いろいろと発表者の方から話を伺って、自分なりの司会の方向付けも見えてきたので、さくさくっとはかどった。

テンションあがっている。寝れるのか?
朝1のWSなので、寝坊が心配だ。
10月16日(日)

・居酒屋メニュー

法と心理学に関する学会2日目(最終日)に出席。立命館大学にて。

自分で司会したほうのワークショップは、会場全体から、自発的に挙手する人がたくさんでてきて、成功だったと思う。報告者の話を聞いて、「自分にもしゃべらせろ」と思った人がそれだけいたということだからだ。聴衆のなかでそのときは発言しなかった人も、「おもしろかった」とわざわざ言いにきてくれた人もいて、司会者冥利を味わった。

司会っていろいろと気を使うのね。自分で発表したほうがある意味楽かもしれない。報告者の先生方がプロっぽく時間内に話をまとめてくださったので、随分助けられた。対立項目の論点整理をシャープにおこなってくださった弁護士さんのおかげで、議論も随分と盛り上がった。もちろん反省点もいくつかある。今後のモチベーションにつなげたい。

今日の自分のなかでのメインイベントは、取調べの可視化(取調べ場面を録音テープ・ビデオテープに記録しましょうという動き)をめぐるシンポジウムで、クールな頭と熱いハートを持った法学の先生の、感動的な「弁論」を聞けたことだ。その人を交えて、 今日も夕食は学会参加者の方々といっしょに摂った。法と心理のそれぞれの分野から人が集まった。余り食べた気がしないほど、おしゃべりに夢中になった。

共謀罪が成立するかもと新聞等でも騒がれているが、聞くところによると鳥取県で12日、僅か5日間というスピード審議で、「人権侵害救済推進及び手続に関する条例」がひっそりと可決されたらしい。この、ますます自由にものが言いにくくなった昨今、学会会場のフロアにいたその若い法学者は、取調べの可視化運動を日弁連で中心に進めるパネリストの弁護士に対して、可視化の議論だけでなく、明治時代からの負の遺産・代用監獄の廃止の議論もセットでなされなければならないと、淡々としながらも息もつがせぬ畳み掛けるレトリックを駆使して主張した。これは、パネリストのひとりである甲山事件元被告人の山田洋子さんの訴えを代弁するものでもあった。壇上にいる弁護士や法学者の先生の、その訴えを軽くいなしながら自説を展開されている姿に、頭に来た末の行動であることはよく理解できた。

私は取調べが可視化されることに関しては賛成の立場だが、やはり私も先生方の態度には頭にきていた。誤解を恐れずにいえば、代用監獄廃止運動は日弁連の別の弁護士が中心になって進めているから、自分はそこまで幅広くものを考える必要はなく、ただ可視化さえできればいいんだと思っているというふうに疑われてもしょうがない態度だったのだ。

若い法学者のフロアからの鋭い質問に対して、壇上の弁護士は「これじゃあつるし上げされに来たようなものだ。君は現場を知らない」と一蹴した。これはどこでもよくある構図で、「現場を知らない」という代わりに、「勉強不足」「若い意見」「生意気」「修行が足りない」「理想論だ」などなどのことばもよく聞く。ようは、若者に覇気がないと嘆きながら、いざ自分の立場を少しでもおびやかす真っ当な意見を突きつけられたら、とたんにつぶしにかかってしまう、「普通の人」の人情というものだ。

しかし私は、ものの分かった大人はそういう行動は絶対にとってはならないと思うし、後進の育成にあたろうと本気で考えている先生たちは、むしろ今日の若い法学者のような主張にこそ耳を傾けているはずだと、どこか楽天的に信じている。

私は心からその法学者を応援する。そして私の他にも、おそらくご本人が思っている以上に、たくさんの人たちが心からの応援の気持ちを抱いていると思う。
Nさん、どうもありがとう。ひさびさに私は、弁論の力、ことばの力というものをストレートに、実世界において感じることができました。これからもよろしくお願いします。
10月17日(月)

・ごはん
・ミネストローネ
・鶏のガーリックソテー、トマトしょうゆソース
・大豆ときゅうりのサラダ
・オクラ with しょうゆマヨネーズ

ミネストローネは昨日夫が作っておいてくれたもの。残りの品を私が作った。今週末はほとんど台所に立たなかったので、ひさびさに家事をした気がする。

トマトしょうゆソースは牛肉だけでなく鶏肉にもよく合う。肉を焼いて取り出したフライパンに、小さめの乱切りトマト2個分、しょうゆ大さじ1、こしょう少々を入れ、トマトが半生状態になるまで火を入れる。そのまま肉にかけて出来上がり。バジルやオレガノで風味づけをしても。ポイントは、1つの皿にごはんと肉をいっしょに盛り合わせることかな。ちょっとソースのしみ込んだごはんはとても美味しい。

決して私は暇というわけではないと思うのだが、またもや夫との仕事量に不均衡が生じてしまった。相対的には超暇人というしかないので、家事一般はこれからほとんどすべて私がおこなうことに暗黙のうちに決まった。家庭では「学者の女房」に徹するつもりだ。とは言いつつも、「いたわって」とお願いされたとき、「板、板、割り、割り」とやっていたら、本当にムッとされた。場の空気を読めなくてすいません。
私大(国公立大学も?)の中堅の先生はよく体力がもたれていると思う。

昨日の日記のなかの、甲山事件の元被告人の方の名前に誤りがありました。山田洋子ではなく、山田悦子さんです。関係者のみなさんがもしお読みになっていらっしゃったら、失礼いたしました。お詫び申し上げます。
京大の心理学者にやまだようこ先生という方がおられますが、なぜか昨日はごっちゃになっていたのだと思います。
10月18日(火)

・宅配ピザメニュー
 ・イタリアンピザ
 ・コーンクリームスープ
 ・チキンのハーブ焼き
・コーヒー

昼間会社では、いろいろとしがらんで身動き取れなくなりつつあった事項の問題解決にあたった。疲れた。その反面、思いがけず、さりげない心遣いや励ましのことばをかけていただいたりして、何というかしみじみうれしかったりもした。人の上に立つべき人はちゃんと存在して、その方々の持っている徳のシャワーのようなものを浴びることができたと考えれば、疲れも吹っ飛ぶというもの。30代前半において、このような経験ができる環境にいたという事実は、この後の人生の糧となるに違いない。

ただ、やはり、ずーんと疲れたのも事実。夕食は宅配ピザに頼ってしまった。
たまにはいいのである!

最近息子は夜も保育園のお昼寝のときもおねしょをするようになった。保育園の他の園児さんのおねしょ率も高くなっているとのこと。急に冷え込むようになったのが原因みたいである。布団には立派で複雑な地図が描かれている。
うちでは、「小便小僧」というオールドファッションな呼び名ではなく、「おねしょマン」というおしゃれ系のあだ名を息子につけることにした。本人もかっこいいと思っているようで、まんざらでもない様子である。
10月19日(水)

・日本酒
・具の少ない(?)寄せ鍋
・卵入り雑炊
・コーヒー

急に寒くなったので、鍋にした。そのあとの雑炊もおいしくできた。秋である。衣替えをさぼっていてまだ秋物を出していないので、朝夕外出するときに寒い思いをしている。

昼食時間に会社の食堂に行ったら、キャリア的に先輩にあたる人から、「ひさびさに見ちゃった。論文書いたみたいで」と、この日記を見てることを告白された。「告白」という表現を使ったのは、いつもその人は、なんだか悪いこと(他人の日記の覗き見)をしているかのような言い回しを用いるからだ。前回は「なんか見ちゃうのよね。何見てんのって感じだけど」だったし。

その研究者は、数ヶ月前にお子さんが生まれて、乳飲み子を保育園にあずけながら現場に復帰された方だ。息子と同じ保育園だったらもっと交流できるのになと、少し残念に思っている。

私はその方からそういうことを言われるのは、実をいうと論文を褒められるよりもうれしいのである。これからも気が向いたら覗いてみてくださいね。とっても、励みになります。

ああ、今日は他にも書きたいことがあるのだが、別件の用事(別パソコンのトラブル。。)が持ち上がってしまった。そちらの修復に努める。ぐぐぐぐ、どうしよう、直るのか。
10月20日(木)

・赤ワイン
・ごはん
・コーンクリームスープ
・ヒレステーキ、トマトしょうゆソース
・たくさんキノコソテー
・焼きなすの洋風おひたし
・コーヒー

待ちに待った給料日! 奮発メニューにした。
ただ最近の献立を振り返って見てみると、ワンパターンというか安易な組み合わせが多い。もっと工夫が必要だ。

私はおそらく気分の入れ替えはすごく早いほうなのだろう。脳天気で、ひとつの心象にとらわれる時間が少ない。飽きっぽいとか忘れっぽいというのは欠点でもあるが、得するときもある。
頭のなかは、仕事の新しいフェーズへの移行でいっぱいになっている。不安やとまどいももちろんあるが、どんな楽しいことが待っているのだろうという気持ちのほうがずっと大きい。

このような変わり身の早さを助長してくださるのは、多くの場合、自分の属する業界の外部で、すぐれた業績を上げている方々、もしくはこれからその業界をひっぱっていくであろう方々だ。その人たちの持つ独特のポジティヴな雰囲気に、意識的にせよ無意識的にせよチューンしているのだ。

例えば、昨日、今日と平田オリザさんと研究打ち合わせをメールでおこなったが、97年の新作『バルカン動物園』の世界観が、およそ10年経過した現在において、現実の国家的プロジェクトのひとつに成長していることに知的興奮を覚えていることが伝わるやりとりとなった(お互い陽には触れなかったが)。

また例えば、最近始まった、これからお互いのライフワークとして長いお付き合いになるであろう法学者の方とのやりとり。「ここだけの話にしておくのはもったいない」メールの中身になっている。それをどのように公共化していけばいいか(つまり、この日記上でどのように紹介すればいいか)。わくわくする宿題をつきつけられた気でいる。

やりたいことはたくさんある。あと何年生きられるのであろうか。逆算してペース配分をしたいのは山々だが、絶対に無理な相談である。
10月21日(金)

・日本酒
・ごはん
・豆腐とわかめの味噌汁
・ぶりの照り焼き、焼き葱添え
・金谷の牛肉のしぐれに
・きゅうり with マヨネーズ
・プチトマト(息子のみ)
・梅干(息子のみ)

しみじみとした食事になった。日本酒の季節到来である。

またもや集中を要する仕事を抱えている。今週もたもたしてなかなか集中できなかった分、次週にしわ寄せがいってしまった。明日から休みだ。ゆっくり休んで頭のなかをからっぽにし、週明けから始まるハードスケジュールに備えよう。

暴徒と化した憎々しいモスキーノらがようやくいなくなったので、庭いじりを再開するつもりでいる。秋の花を華やかに配置し、チューリップの球根も植えつけよう。水仙やムスカリは、来たるべき春の開花に向けて、もう芽を出している。これを希望と言わずして、他に何がある。植物の時間の流れ方は好きだ。
10月22日(土)

・赤ワイン(ボジョレー)
・ごはん
・しいたけとたまねぎの中華スープ
・麻婆豆腐
・ぎょうざ
・コーヒー

夫が作ってくれた。ひさびさの中華だ。ロゼを合わせたかったのだが、適当なのが見当たらなかったので、ボジョレーにした。ちょっと外したかな、まあいいかという感じの料理との相性だった。ようは、何が言いたいのかというと、私たちはまだボジョレーに感動したことがないのだった。

今朝、遅い朝食をとる前に、二階から降りてきた夫が開口早々、「あーた、昨日の日記、相当恥ずかしいよ」と言ってきた。はて、何のことかと尋ねたら、「蚊はモスキートだよ」と。さっそく確かめると、昨日の日記にはモスキーノとある。何と間違えたのだろうと思って、ネット検索をかけると、モスキーノという洋服のブランド名が一番に出てきた。やはり、格好つけるものではない。素直に蚊とだけ書いていれば、こんなつまらない恥をかかなくて済んだものを。

ひさびさに、植物日記を更新した。
10月23日(日)

・(息子と私)AIDAで外食
・(夫)塩ラーメン

派手な夫婦喧嘩をやってしまいました。夕食は、別々にとってしまいました。私は息子を連れ、タクシーで外出。新幹線に乗って、実家に帰らなかっただけでも、成長したというものです。喧嘩の種なんざ、犬に喰われてしまえと当時者としては思うわけですが、きっとまずすぎて喰ってもくれないのでしょう。お互いに、自分の嫌な部分を露呈しあってしまったので、分かります。もう寝ます。明日にはきれいさっぱり忘れていることでしょう。さようなら23日。
2日分、まとめて更新!

10月24日(月)
・日本酒
・ちゃんこ鍋
・雑炊
・梅干(息子のみ)
・プチトマト(息子のみ)
・コーヒー
・コーヒーゼリー

日本食研の「野菜がおいしいちゃんこ鍋スープみそ味」で乗り切る。最近、こんなに便利なものがいろいろ出てるんだなあ。もっと活用しよっと。材料を切って、煮込むだけで自分が作るちゃんこ鍋よりおいしくできるんだもの。
ただ、息子には味が単調に思えたのかもしれない。梅干と納豆を要求。あいにく納豆を切らしていたので、代わりにプチトマトで「我慢」してもらった。どこまでもヘルシー志向の男なのであった。

10月25日(火)
・白ワイン
・魚介のブイヤベース+スパゲティ
・パルメザンチーズ(薄切り)
・パプリカの網焼き
・大豆ときゅうりのサラダ

夫が風邪をひいたみたいだ。食事のときまでは元気よかったように見えたのに。これ以上、悪くならないことを祈る。
10月26日(水)

・日本酒半分を空け、白ワインに
・牡蠣の土手鍋+うどん
・もずく
・トマト

この季節、鍋は主婦の強い味方だ。最後、卵溶き味噌煮込みうどんにしたが、最高においしかった。

明日締め切りの原稿をひとつ抱えている。もうお尻に火がついてしまっている。幸いなことに昼間は異様に集中できた。集中力を切らさないために、ランチもひとりで外に出て、メディテーションモードを保ちつつ食事。研究所内の雰囲気も水を打ったように静かで不気味だった。

さすがに5時ごろに集中力が切れ、同じ締め切りを抱え同じく集中がきれた同僚たちとうだうだとおしゃべりをした。1年ごとに契約更新をしなければならない平研究員、業績をあげなければ、とくにファンドをとってこなければ首になってしまう平研究員である私たちは、熾烈な競争主義のなかに投げ込まれている分、どこかいたわりあいエンカレッジしあう連帯意識も芽生えている。「私は虎になってやる!」とうそぶくと、「今はそれやめたほうがいいと思うよ」と言われた。帰宅後、テレビのスポーツニュースを見て、納得した。阪神、負けすぎ! 

明日から、3日間出張に出かける。これは、今晩中に原稿を仕上げなければならないことを意味する。半徹になる予定。大泣き。美容の敵。どんどん白髪が増えていく。

分かってますよ、こんなところで無駄口を叩いている場合じゃないことは。
書きますってば。(←ほとんど、母親の次に怖い秘書さんに向かって言っている。Iさんごめん、登場頻度高すぎですね。)
3日分まとめて更新!


10月27日(木)
・日本酒
・ごはん
・鯖の味噌煮
・筑前煮
・なすの味噌田楽

夫が作ってくれた。塩さばしか手に入らず、でもどうしても味噌煮が食べたく、塩抜きしてから料理したそうだが、辛すぎて途中で食べるのをみなで断念。
昼間は、高等研の講演会「スキルの科学」に聴講に出かけた。入来先生の日本猿の道具使用の話が印象に残った。夜はひたすら翌日からの出張会議で発表するためのパワポづくり。

10月28日(金)
・懇親会メニュー

さきがけ領域会議が静岡県三島市で開かれるため、それに向けて出発。1泊2日の会議日程。

京都駅の新幹線乗り場の喫茶店で、何年かぶりに阿部初美さんと再会した。全くの偶然。太田省吾さんたちと演劇のシンポジウムがあって、東京から京都にかけつけたとのこと。彼女とは太田省吾さんの「水の駅−3」のフィールドワークで知 り合った。当時演出助手、現在は独立して演出活動を続けている人。お互い近況報告会になった。諦めずにりんごの木を植えていて、尊敬する。私もがんばろう。

阿部さんから、太田さんとともに演劇を続けてきた俳優の瀬川哲也さんが亡くなったことを聞いた。70歳。「水の駅−3」でご一緒した、太田さんの周りにいる人たちは私は大好きだった(もちろん今も)。年齢や性別、そのほかのしがらみ一切抜きにして、純粋に個として対等に人と接していようとしている人たち、心根のやさしい繊細すぎる人たち。また1人、そういう人をなくしてしまった。11月あたまに偲ぶ会が開かれるそうだ。私は奈良で冥福を祈るつもりだ。

10月29日(土)
・日本酒
・ごはん
・しいたけとたまねぎの中華スープ
・焼きビーフン
・ぎょうざ

夫が作ってくれた。私は食事中ほとんどひっきりなしに、さきがけ領域会議がどんなにすばらしかったか鼻をふくらませ興奮気味で報告した。

1期生、2期生あわせて11人のさきがけメンバーが初めて集合した。世代的には、20代後半から30代前半にかけての人たちがほとんど。コンピュータヴィジョンだけでなくアートからナノテク、認知系の人まで異分野から集まっていて、さきがけで知り合わなかったら、一生お会いすることもなかったかもしれない方々ばかりだ。なにがよかったかと言うと、話していてとても楽しいし、とっても楽。お互い善意の誤解も少しはあるかもしれないが、話が「通じている」感じをもてる人たちばかり。どちらかが1を言えば、おもしろい方向に乱反射していくといったらいいのかな。分野が全然違ってもちゃんと会話が成立するんだ。うれしいなあ。

私たちの報告を聞いてくださる、総括の先生やアドヴァイザーの先生方の態度も、何というか「見守り育てる」意志に満ち満ちていて、「学会」とはまた違ったコミュニティに参加しているんだなあと実感した。どんなことがあっても最後は必ず受け皿を用意しているから、安心して思い切り自由にやってよいよと後押ししてくださるのだ。思わず「ほんまでっか」と大阪弁で聞き返したかったくらい驚いた。また、ある先生がおっしゃったことに、私たちの話している様子を見ていると「懐かしい未来」を、つまり、自分もかつてはあの位置にいたけど、今はもうそこに立つことができない感覚を感じるそう。

自由であるというは、常に同時に責任も伴っている。1期生、2期生のメンバーと話していて思ったのは、自由と責任についてみんな一人ひとり自覚していて、直接的にはお互いの研究を助けることができなくても、間接的には大いに助け合っていい研究にしていきましょうねという態度でいる人たちばかりなのだ。いい意味でドライにエンカレッジしあうことができる。いやあ、とってもうれしいっす。
10月30日(日)

・日本酒
・ごはん
カゼ撃退鍋
・もずく

風邪ではなかったけど、単純に食べたくなったので、ゆめさんのカゼ撃退鍋にした。豆腐を加えるのと、ポン酢にたっぷりの大根おろしを添えるのが、我が家のポイント。簡単で安くてとてもおいしい、主婦にとってありがたいことずくめのレシピである。

最近、息子と遊んでいなかったので、近所の公園をはしごしながら2時間半ほどいっしょに散歩した。帰宅すると、ちょうど夫がロボットを仕上げたところだった。「仕事うまくいってよかったね。少しはこれで機嫌もよくなるだろう」というのが、私の感想。

それに対して、息子は、「おとうさんのロボット!!」と目をまんまるにしておおはしゃぎ。保育園で習ったロボットの歌「油をさして、ぎっこん、ばったん」を大熱唱。父親がキーボードで何か最後の命令を与えていると、自分でも壊れた(より正確には、自分が強打して壊してしまった)キーボードを引っ張り出してきて、隣で同じ格好をしてかちゃかちゃ両手で打ち込んでいる。私には入れこめない、父と子の世界が出来上がったのだった。
10月31日(月)

・ロゼワイン
・シーフードカレー
・大豆ときゅうりのサラダ
・トマトとゆで卵

日曜からカレーづいている。日曜の昼はカレーうどん、今日の昼はカツカレー、そして今夜はシーフードカレー! 理由はじゅうぶん分かっている。アジャンタ(薬膳スープカレーの店)に行きたいのだ。その代償行為なのだ。あし(=車)さえあれば、絶対に今夜お持ち帰りをしているはずだが、あいにく車の免許を持っていない。免許とろうかな。。